ここでは、私が最近ちょっと真剣になっている「日曜大工」で制作 した作品を紹介しています。興味がある方は是非のぞいてみて!


 当初の目的である、妻のもの干し場を作るための練習のために、なぜか2つもウッドデッキを作ってしまったわけですが、今回、本格的に物干しデッキを製作することにいたしました。場所は写真の場所。マイホームのリビングから徒歩5歩、洗濯機からは徒歩10歩といった非常に良い場所です。平成16年に我が家を増改築ましたが、写真の場所には立ち木や切り株などが多く埋まっていました。切り株などはシロアリが発生する原因となるので、造園屋さんに撤去してもらった際に、ウッドデッキを製作するにあたり、邪魔になりうる立ち木を撤去してもらいました。 イメージ
立ち木は無くなったが、荒地同然・・・

 季節は平成18年5月。作業するにも最適な季節です。まずは基礎石選びですが、当初の計画では25箇所の基礎石が必要でした。羽子板付沓石は1個750円するので、沓石だけで約19000円になってしまいます。これは高いと思い考えた結果、目に見える部分は見栄えのいい沓石を使い、余り目立たないところにはコンクリートブロック1/2を使用することにしました。で、気になる額は1万円弱まで引き下げることに成功しました!ちなみに右の写真の石が羽子板付ってやつです。
 残念なことですが、手入れ不足で変なj雑草が生えてきてしまった。特にデッキを作るときに支障はないんですが、作業の邪魔です。これから作る人へ〜「非常に邪魔になりますんで、雑草は事前に処理しておきましょう

見えないところにはあまりお金はかけません

 んで、右の写真がコンクリートブロック1/2なんですが、空洞部分にモルタルを充填するだけで強度が増すということだったので、モルタルを充填して使用しました。
今回のウッドデッキの束は縦横1m間隔で組んでいく計画なので基礎石もこれに合わせて縦横1m間隔で並べていきます。
 ハードウッドだからこそ1mという間隔が可能なわけで、WRCなどのソフトウッドでは5〜60cmが限界らしいです・・
※ やはり、作業に草が邪魔になるので、しっかりと刈っておきましょう。

基礎石を仮置しているとこ・・・

 従来私は、基礎石地盤面に固定してから束柱を取り付け、根太を取り付けていく工法で作っていましたが、今回は根太を地面の上で組み立ててから束柱と基礎石を組んでいきました。写真は組みあがった根太を移動して定位置に設定したものです。積み上げられたブロックの上に乗っているだけなのでかなり不安定です。写真のとおり根太の設置位置が地盤面60cmとやや高くしてあります。これは、マイホームから出やすいことと、マイホームの床下の換気口を塞がないことを考慮したものです。今思えば、冬の豪雪のことを考えてもう少し低くしておけばよかったと、ちょっと後悔しています。
 余談ですが、いままで殆どの作業を私一人でこなしてきた訳ですが、上記の根太が組みあがったときには、総重量で250kgという重量になってました。これはさすがに背筋力160の私でも無理!!で、同僚のみんなに緊急要請して手伝ってもらいました。

先にこれだけ組み立ててから「束」
と「基礎石」の正確な場所を割り出します

 んで、根太から下げ振りを降ろして、基礎石を設定していきました。10cm程度、泥を掘り下げて砂利、セメントを敷いて基礎石を置いていき固定しました。束柱もアイアンウッドの90cm×90cmのものを使用。(一部WRC) 泥上に設置するものは70cm、マイホーム周囲のコンクリ上に設置するものは50cmの長さに切断して防腐剤塗付。防腐剤は前回も使用したインウッド:ナチュラル色です。
 束柱の高さと角度は基礎石を固定する際に実際に基礎石の上に置いてみて調整しました。ちなみに基礎石の固定は、いつもの(従来)とおり「木工ランド」さんのHPに載っている工法で行いました。

ミズイトやら下げ振りやらは始めて使いました。

 根太を組んでから基礎の場所を決めるっていう、初めて試みる工法であったためか、若しくは要領が悪いため、基礎石の固定とと束柱の調整だけで丸一日という非常に長い時間を要しました(細かい調整がに時間がかかります)。
 数日後、養生が完了し、根太に束柱を取り付けて大引きをとおした状態が右の写真です。実はここでも、コストの削減が図られています。アイアンウッドの90cm×90cmは非常に高価格で、4mもので9千円します。70cmを25本(束柱分)使用することを前提として計算すると約17.5m必要で4mものにあてはめて計算すると約5本必要、45000円となります。ってことで、実はマイホームの周囲を取り囲んでいるコンクリート土間部分に立ち上げている束柱にはWRCを使用しています。これで、束のコストを2/3まで減らすことが出来ました。

土間上は庇のおかげで雨水もそれほどかから
ないことを考慮して可能となったコスト削減です。

 これで束柱と根太、根がらみの連結も完了しました。ここで、夕暮れ時に1枚写真を撮ってみました。
 今回使用した材木はアイアンウッド防腐剤はクオファームさんのインウッド:ナチュラル色を使用したんですが、見てください!!ほんとに良い赤茶色になってくれました。無塗装のアイアンウッドは、2,3種類の色のものに分かれており、見た目では決して高級な材木には見えませんでした。しかし、材木に塗装を塗付けて、概ね乾燥した頃には、高級家具に使用されている赤っぽい材木(マホガニー)に良く似た風合いを出していたので、塗装が完了した材木を見ているだけでも満足な気分になりました。ま、インウッドは数年すると効果がうすれてくるということなので、今後はまた違う防腐剤を使用してみたいと思いますが・・・

どうでしょうか?写真では分かりにくいですが、
本当に良い色を出してくれています。

 さ、あとは床板を貼るのみってとこで、ちょっと考えました。4m四方のウッドデッキじゃぁ、芸術性にかけており、また、完全な正方形というかたちではどうしても4隅がデッドスペースっぽくなって結構無駄の多い形なんじゃないか?どうせ高い材木使ってるんだから、ちょっと工夫した作品にしてみてはどうか?ってことで、急遽計画変更。いろいろと考えた結果、デッキを2m程度延長して、4隅のうち建物外壁に接していない部分を45度でカットするというもの。結果は写真のとおり。この時期、百姓作業と敷地の草むしりが私の背中にズシッとのしかかり、なかなか手が空くことがなかったのを憶えてます。

 ということで、突発的なマイナーチェンジを経たわけです。で、写真は既に床板を並べているところですが、ページ上の写真から右の写真までは、結構な期間を要しています。百姓って大変なんです!
 ここで上の記事の補足ですが、アイアンウッドは、雨に打たれると材木中に含まれている天然ポリフェノールが流れ出して、基礎石やコンクリを汚してしまう、そしてこれにより材木の色が次第に変色して白銀色になってしまうということでしたが、上記防腐剤を木口までしっかり塗装したためか、殆ど基礎石などに色が付くことはありませんでした

床板の固定にはステンレスコーススレッドビスを使用

ハードウッドで施工するする際の余談・・・・・
 SPFやWRCなどのソフトウッド(比較的やわこい木材)では必要としない下穴をあけるという作業についてですが、アイアンウッドの場合は、ビスを打ち込む部分には必ず下穴をあけなければなりません。この下穴を空けずにビスを打ち込むと、ほぼ100%材木は割れ(裂け)ます
 私はこのデッキを計画する際に、下穴用の錐はスペアを含めて3本もあれば十分だと考えていたんですが、使い始めてみて、穴をあけるときに材木と錐の摩擦熱で下穴から煙が噴出すのには驚きました。穴あけ直後の錐も相当な熱を持っているのでかなり危険でした。しかも、使い方に慣れてないので最初の1本を相当な短時間で折ってしまい、結局、根太を組み終えてあとは床貼りのみってところに行き着いた時点で計2本の錐を折ってしまってました。

下穴を空けるための専用錐をセットした
電動ドライバー。回転数の少ない(遅い)
ものをお勧めします。

 しかも、錐のスペアは2本しかなかったので、最後の1本のみで床板打ちつけに望みました。床板に使用したのはアイアンウッド材105mm×20mm×4mです。床材1本に対して使用するコーススレッドは約10本。下穴も10箇所にあけなければならないのです。過去に施工してきたWRCやSPFの床材を貼るのは、作業も簡易的でそこそこ楽しかったですが、このハードウッド材に関しては、決して楽しい作業ではありません。季節は7月、下穴をあける際や、ねじを打ち込む際には結構力も要しますので、汗が流れ落ちて床板の上に落ちまくってました。ちょっと汚いような気もしました。結局、床板10枚貼ることも出来ずに最後の錐は折れてしまいました。
錐一本1000円もするんだぞ!!

下穴&ビス打ちは非常に地味で時間
のかかる作業・・・ 気が遠くなります
ん!!この写真のおっさんわ!?なんてね。すんません、みぐるしくて・・わたくし当HPの管理者です
さ、最後の錐も折れてしまい・・・・作業も行き詰まったところでどうしましょうか〜

 ここで、床板貼り時の説明をします。
 まず、今回使用したアイアンウッドって材木は非常に密度が高い材木であるため、一般的な材木と違い乾燥させて販売するってことが非常に困難らしいです。(材木の繊維が細かすぎて)乾燥してくれないらしいんです。・・とういうことは、どういうことになるかというと、まず、経年とともに材木の反りが出てくるということです。それどころか、ネットで注文し、家に届いた頃には既に大分反っていることも多くあります。(これは、注文サイトで注意書きがあり、○%の反りは許容願う・・ってような内容)
 多少の反りなら大丈夫であろうと思ってましたが、はっきり言って人力で反りを矯正してビスを打つのは、かなりきつい作業です。そこで使用したのが右のやつ!!
 クランプと手製の「隙間空け木」です。(隙間空け木は、床板材の間隔を9mmにできるよう設定してあります)これを、床材の間に挟みこんでビス打ちすることで、均等に隙間が空けられます。隙間を空ける理由として、
1.ウッドデッキにアクセントがつく(隙間の幅により印象が結構変わります。
2.雨水やちょっとしたゴミがきれやすくなる。
3.デッキ下部の通気性向上(?)
ってなことだと思います。

下穴空ける作業だけでも時間がかかる
のに、反りまで矯正していかなならんので
本当に根気がいりました・・・・

 上記に加えて、基本的にウッドデッキ等の屋外において風雨に晒される作品は、材木の接合部や、通気性が粗悪な箇所から腐食が進んでいきます。こういうことを防ぎ、せっかくの作品をより永く持たせていくためには、上記のように隙間を空けたり通気性を考えたりしなくてはなりません。このウッドデッキもこれから40年はもたせたいという思いもあるため、こういうちょっとした工夫を加えていかなければなりません。
 床板はピカピカなのに基礎部分から腐り始めたりしたら、元も子もありませんからねぇ

これが「隙間空け器」

 デッキ上から基礎部分を見てみます。ここも草刈ができてません。
 大引きは105cm×30cmの材木で1m間隔、そして根太は同材木で50cm間隔で施工しました。私がこの度、材木を購入した「リーベ」さんのHPに記載されている「ウッドデッキ作成の手引き」で見る限り、アイアンウッドでウッドデッキを製作するときは最低、この間隔が必要ということだったためです。既に床板を貼った部分で飛んだり跳ねたりしても、たわんだり、きしんだりすることもないので、強度は十分にあるとは思いますが、豪雪時には、1uあたり1〜2tonという重量がかかるらしいので、そういうときにはどうなるか分かりません・・・

根太や大引きはこんな感じ!

 5月中から製作を始めたわけですが、他の仕事が多忙だったため、目標の「海の日」には間に合いませんでした。
 まだ完成してないってのに、妻はリビングのタイルカーペットをこの未完成のウッドデッキ上で洗い出し、「今日は残りの床板貼るぞ!!」って時に、一番いいところにカーペットが干してある・・・・
 その他にも、洗濯物が干してあったりとか・・

 そして、相棒(息子)は、未完成のウッドデッキの上でブランコなんかしてしまう始末・・・・
 みんなが、未完成であるにもかかわらず、活用、楽しんでくれるのは非常に嬉しかったです。
 しかしその反面、こういうことは、完成してからにしてほしいという思いもある・・・というのも、ウッドデッキのありがたみを完成前に体感してしまうと、その後の作業をやる気がなくなってしまうからです。
 しかし、もっと安全に活用して、子供たちも抵抗なく遊べる空間を作るために、もう一分張り!がんばりまっせ!

おお! 我が相棒よ〜〜!

 以上、ちょっと余談がすぎましたが、錐のスペアも購入して作業再開!!っていうことでひたすら下穴→ネジ打ちの繰り返し!
 結局は当初の目標(海の日:7月19日)から2ヶ月余り過ぎたところでやっとこさウッドデッキが完成しました。この間に、相棒(長男)のブランコや、妻の物干し場などに使われることも多々ありましたが、どうですこの出来栄えは?!!写真は雨が降った直後に撮ったものなので分かりにくいですが、床板によって大分色の落ち具合が違います。若干白銀いろになってきているものもあります。
イメージ

 このアイアンウッドって材木は、世界最強レベルの強度をもっているわけですが、やはり材木、色落ち変色はします時間の経過にしたがい白銀色に変色していくらしい・・・ということで、施工前に一度防腐剤を塗付したんですが、約2ヶ月の間で大分色落ちしてしまいました。これから冬を迎えるにあたって、これではいけないと思い、完成後の仕上げとして更に2回目の防腐剤を塗付を行いました。
 今回のウッドデッキに使用した防腐剤は、先にも述べたとおり、デッキ施工No2のものと同様、「インウッド」のナチュラル色なんですが、右の写真、左側が風雨に2ヶ月間晒された状態、右側が2度目の塗装を行った直後の状態です。やはり、塗りたては美しい!!

2度の防腐剤塗付で、1年間は持つと思うのだが・・

 2度塗りも終わり、やっとの思いで完成することができました。どうですか、この重厚感・高級感!材木の強度のみに惚れ込んでアイアンウッドを選んだわけですが、まさかこんなにも素晴らしい色合いになるとは思いませんでした。非常に満足しています。
 最後になりますが、「ハードウッドは施工が難しい」ということで、敬遠しがちでしたが、それほどの技術がいるわけでもなく、ただ良い道具を正しく使うことが重要だと感じました。そのため、このウッドデッキを製作するにあたり、電動ドリルをはじめとして、様々なDIY道具を購入することになりました
 この2ヶ月をとおして、木材に対する愛着が更に高まり、そして自信もついたので、今後もこれに満足することなく、人のため(家族)に製作していきたいとおもいました。
             〜おしまい〜
イメージ


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