このウッドデッキ:通称「1号デッキ」を3年前に製作した際の製作日誌はこっちだ!!
このウッドデッキは、3年前(平成17年の春)に製作したもので、私が本格的に日曜大工を目指すきっかけとなったものです。
しかしそんな思い入れのある作品も、実は床板には耐久性の非常に低い「SPF材」を使用しているため、経年により容易に腐ってしまっていたり、シロアリが沸いている可能性も否定できないので、この3年という節目を機会にメンテナンスを行うことにしました。
せっかく苦労して製作した思い入れの深い作品なので末永く持たせるためにメンテナンスは必要不可欠なんです!
メンテの必要性(参考:木工ランド) |
(床板を外す作業を開始したところです) |
では、早速コーススレッドネジを外していきます。
とりあえず、床板と根太の接合部分の腐食はそれほど進んでいない様子・・根太に塗付けてあった防腐剤の色あせもそれほど進んでいないようなので、防食機能はそれほど低下していないとして、根太と大引に対する防腐剤の再塗付けは不要と判断。(幕板は別だ!)
(このウッドデッキにはコーススレッドビスにステンレス製ではなく、スチール製のビスを使用していたため、ビスが錆びてビス付近の材木が錆の茶色に変色しているのが分かります。
それと、たかだか3年の間にビスの腐食が著しく進んだせいか、ビスを外す際に数本折れてしまいました。ステンレス製のビスをお勧めします。)
補足ですが、根太・大引・束には「ウエスタンレッドシダー」を使用しています。この材木の特性上、風雨に対する耐食性が(SPFに比べて)そこそこあるようなので、このままの状態で放置しても、あと3年くらいは持つと思います。(詳細はこちら:リーベHPより)
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(床板を取り外した部分の拡大図) |
ま、SPF材で3年経過しているといえど、思ったほど腐食が進んでおらず、一応一安心ってところですが、なにより「床板のひび割れ(床面)が気になります。
分かりづらいですが、木口のなかに芯(?)が見えます。この芯が上側になっている床板には、さほどひび割れが発生していないのに対して、芯が下側になっている床板の表面には、ほとんどのものにひび割れが発生しています。
このウッドデッキを製作するときにはまだ知らなかったのですが、床板を打ちつけるときに、材木の芯、または芯に近い部分を床面(上部)に向けて施工することで、床面のひび割れをある程度は防ぐことができるのです。
こんなことを知らずに施工した結果がこういう状況を招いたということです。 |
(本当に分かりづらいですが、かなりの割合で床面にひび割れが発生!! なお、完成当初には全くひび割れはありませんでした。) |
続いて、床板の表と裏でどんだけ材木が変色したのかチェックしてみます。
写真中央部分の色鮮やかなものが、床板の裏側です。3年経った今でも防腐剤塗りたてのような鮮やかな色を残しています。この作品を制作する際に使用した防腐剤は「キシラデコール:ピニー色」です。業界トップクラスの防腐性能を有しているらしいですが、3年という歳月は結構長く、これだけ高性能な防腐剤をもってしてもこれだけ変色が起こることがわかります。
しかし、変色はあっても、防腐剤自体の剥離は全く見られないので、多少の変色はありますが、防腐性能についてはしっかりと残っていると思われます。キシラデコール恐るべし・・・
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(中央の3本が裏側として使用していたもの。ひっくり返して比較してみました) |
メンテナンスの計画ですが、防腐剤に剥離なんかがあるのであれば、床面にサンダーをかけてから防腐剤を塗ろうと思っていたのですが、剥離がないので、水ぶきして乾燥させたうえで防腐剤を塗る作戦に切り替えました。
もう1つ問題なんですが、実はこのウッドデッキ、床板と床板の間(継ぎ目)に隙間がありません。完全に床板を敷き詰めた状態なんです。こういうデッキは・・・
@雨水などの水はけが悪いため、床板同士の隙間から腐食が始まる。
A風通しが悪く、床下に湿気がこもり腐食が起こりやすくなる。
B秋なんかに落ち葉の溜まり場になってしまうこともしばしば・・
などの欠点があります。
なんで、隙間を空けなかったって!?・・・・・・・このときには知らなかっただけです。
んで、水拭きするついでってんで、床板を全て剥がして隙間をあける作業も一緒にしてしまうことにしました。 |
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さ、作業も中盤・・・順調に床板を外していきますが、先日購入したボッシュのインパクトドライバー(超高性能)でも結構重労働のよう・・・結構な熱を持ってしまい、作業効率やこいつの寿命を考えてしばし冷却なんかも行いながら作業を行ないました。
※ 電動工具は過熱での使用は寿命を縮めてしまうおそれがあります。
床板を外してしまえば、今度は床板一本一本水拭きするという作業。
こんなメンテナンスあんまり聞いたことありませんが、多分有効であろうと信じて作業を進めていきます。
結果、ここまで2時間程度要しましたが、無難に作業終了。んで、乾燥させるためにしばし休息
※ 材木の表面は防腐剤の層で覆われているので、材木の表面がぬれているだけなので、乾いてしまえば即塗装することが出来ます。
さ、メンテナンスも終盤! 3年前に塗装したものと同様の防腐剤「キシラデコール:ピニー色」を塗付けます。のびも非常によい防腐剤なので、非常にスムーズに作業できます。 |
せっかくの電動工具の寿命を考えて、氷嚢で冷却しながらの作業・・
こうしてみると、本当の病人みたいにも見えます・・・ |
防腐剤塗って、すぐには床板を貼ることは出来ないので、しばし放置・・・2〜3日は乾燥させておく予定。
反省点ですが、やはり変色した防腐剤の上に同様の防腐剤を塗ったところで、あまり色には変化が見られない様子・・・ やはり、一度サンダーをかけて変色した防腐剤の層を削ってしまったほうが良かったような気がします。性能的には問題ないと思うのですが、メンテナンスすることで「作りたて!」のような風合いに戻すことが出来なかったのが悔やまれます。
とにかく、隙間をあけて床板を貼り直す作業は防腐剤が完全に乾いてからの作業になるので、この日の作業はここで終了!! |
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上でキシラデコールを塗付けておいたウッドデッキの床材が3日経ってやっと乾燥したみたいなので、
@今度は床材と床材の間に5〜6mm程度の隙間をあけて
A以前は鉄のネジ釘だったのをステンレスのネジ釘にして
床材を打ち直してみたいと思う!
用意したのはこれだけ。
ステンレスのコーススレッドネジと隙間あける板材とクランプ少々とインパクトドライバー!!
では、さっそく床板を打ちつけていくぞ!!
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床板打ちつけ作業の準備品はこんだけ |
床板を打ちつけて、事前に加工・準備した「隙間あける板」をこれにあてて更に床板を打ちつけていく簡単作業だ”!!
たまに、おそろしく反った(床材)ものもあったんだけど、こんなヤツはクランプで無理やり押さえつけてビス止め!!
非常に単純な作業!(鼻歌まじり!)・・・・だったんですが、やっぱ、合計50本近い床板を打ちつけていくのは、結構な労働。最後らへんは、鼻歌もでてこなくなってました。
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以前のデッキと比較してもらえますでしょーか?隙間はしっかりと開いています。
これで、雨水の水はけもよくなることだろう・・・・
ここでちょっと心配なのは、雨水は下に落ちたとしても、飛んできた枯葉なんかまでは下に落ちるには狭いようにも感じる。
(余談:うちの3号デッキの床板の隙間は1cmにセットしておいたお陰で、葉っぱなんかも床下に落ちてくれるので、一年中デッキ上にゴミが溜まることはない)
まま、ここまで来たら引き返すことはしません!! ひたすら床材を打ちつけるのみ!!打つべし・・打つべし・・打つべし!!
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打つべし・・打つべし・・打つべし・・・ |
ひたすら打つこと約2時間!
やっとこさ完成にこぎつけた! うぅ〜ん!どうです!?
色合いは、作りたての頃の鮮やかな色にはなっていないものの、性能的には向上しているはず・・・(このメンテナンスを行わなければあと2年くらいでぼろぼろになっているであろうが、この作業であと3〜4年はもつと思う!)
がしかし、床材の隙間を空けていなかったよりも床上を歩いた時の安定感は減少しています。
ま、なにより、作りたてのときよりも、このメンテナンスを施した後のほうが年季が入ったというか、重厚感がでたというか、見栄えが良くなってきたのは事実であります!!より愛着も沸いてきたような気もします。
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(日陰になっていて、あまりよく見えてないですが、かなりの出来栄えだと確信しています) |
というわけで、実質作業日数:2日ということで、「1号デッキのメンテナンス」作業は無事終了!!
これだけのメンテナンスを行っても、また2〜3年後にはメンテナンスを行わなければならないと思うと少し憂鬱です・・
また、年をおうごとにデッキ(材木)の状態も悪くなっていくはずなので、更にメンテナンスの困難性が増していくことも予想されます。
いかが? |
(枯葉が落ちるのがいやなので、デッキ脇の木の枝は全て切り落としてやった!)
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製作日数は2日間ですが、かかった費用は、防腐剤「キシラデコール:ピニー」とコーススレッドビス:ステンの計5千円くらい。
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う〜ん、今日も作業後のビールが旨い!!
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